特別講演


     ※ 「特別講演2」の一般公開:第60回自動制御連合講演会の参加登録をされていない方でも無料で聴講が可能です.直接会場へお越しください.

特別講演1

講師
大須賀 公一 先生(大阪大学)
日時
11月10日(金)16:30 ~ 17:30 (講演プログラム:FrHa2
場所
電気通信大学 講堂
演題
ゾンビ化コオロギとi-CentiPotから紐解く知の源泉 ー「知」の理解が裏返るー
概要
生物に「知」を感じる根源はどこにあるのだろうか.我々哺乳類は大きな脳神経系を持っているので,当然そこから湧き出しているのだと感じるかもしれない.でも,脳を持たない生物や神経系すらもっていない生物は多数存在しており,彼らからもやはり「知」を感じる.一方,近年のAIブームとともに,ロボットの知能化が目指されており,そこでは高性能なコンピュータが主役になってきている.同じ「知」を考えているのに,両者には大きな違いがあるように見える.それはなぜだろう? 本講演では,工学と生物学の二つの方向からこの問を考えて見たい.工学側からは,最近我々が開発したムカデ型ロボットi-CentiPotを題材に,生物学側からは昆虫の上位脳機能を遮断するゾンビ化という操作を紹介し,両者の考察の接点として「知」の源泉を探ってみたいと思う.
講師略歴
顔写真1 1984年 3月: 大阪大学 大学院基礎工学研究科修士課程修了(制御工学)
1989年 2月: 工学博士
1984年 4月: (株)東芝入社、総合研究所入所
1986年10月: 大阪府立大学 工学部 助手
1990年10月: 大阪府立大学 工学部 講師
1992年 4月: 大阪府立大学 工学部 助教授
1998年 5月: 京都大学大学院 情報学研究科 システム科学専攻 助教授
2003年12月: 神戸大学 工学部 機械工学科 教授
2009年 4月: 大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻 教授

計測自動制御学会 学術奨励賞, 論文賞, 教育貢献賞, システム制御情報学会 椹木記念賞奨励賞, 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門ROBOMEC表彰, 同部門学術講演賞など多数の受賞.
日本機械学会,日本ロボット学会,計測自動制御学会フェロー.

これまで科学研究費基盤研究Aなどの多くの競争的資金の代表者に加えて,平成29年度から科学研究費助成事業(科学研究費補助金)(基盤研究(S)) 課題名「昆虫のゾンビ化から紐解く生物の多様な振る舞いの源泉」代表者を務める.

先端制御理論と応用,非線形力学とカオス制御,ロボティクス,メカニカルアナリシス&シンセシスの研究に従事.最近は陰的・陽的制御学を提唱している.その過程で,知能の素は脳ではなく身体と場の相互作用に埋め込まれているとの考えを持つ.また「日本哲学会」に入り,「そもそも論」を語ることに凝っている.
                     

特別講演2

講師
長井 隆行 先生(電気通信大学)
日時
11月11日(土)13:00 ~ 14:00 (講演プログラム:SaHa1
場所
電気通信大学 講堂
演題
人工知能とロボットの融合 ~人と共存するこれからのAI~
概要
深層学習に代表される近年のAI技術は,実用に耐え得る性能を示しつつある.しかしそれは,対象を認識(識別)するタスクにおいての話であり,必ずしも知能の本質に迫っているわけではない.ビッグデータに支えられた現在のAIは,人の知能とは違うやり方で,違う方向に進もうとしているように思える.我々の研究グループでは,「知能の本質は何か?」という問からスタートし,人と親和的な存在としての人工知能を,ロボットとの融合を通して実現することを目指している.基本的なアイディアは,人が環境との相互作用によって赤ちゃんから発達する過程を,ロボットで再現するというものである.こうした取り組みは,これからの社会にとって有益な「人と共存するAI」の創成と共に,「人の存在とは何か?」という問に答えることにもつながると考えている.本講演では,関連するプロジェクトを紹介し,人工知能×ロボティクスの未来について考えてみたい.
講師略歴
顔写真2 1997年慶應義塾大学大学院博士課程修了.博士(工学).1998年電気通信大学電子工学科助手.2003年カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員を経て,現在,電気通信大学大学院電気通信学研究科教授.

電気通信大学人工知能先端研究センター,玉川大学脳科学研究所特別研究員,産総研人工知能研究センター客員研究員を兼務.

2015年よりJST CREST研究代表者.



その他
本企画は,第60回自動制御連合講演会の参加登録をされていない方でも無料で聴講が可能です.聴講をご希望の方は直接会場へお越しください.

スケジュール  [更新日 2017/10/3]

OS受付開始

2017年5月29日(月)

講演・学生ポスター発表 申込開始

2017年7月 5日(水)

OS受付締切

2017年7月19日(水)

2017年8月 4日(金)

講演・学生ポスター発表 申込締切

2017年8月 4日(金)

2017年8月21日(月)

採択通知・原稿受付開始

2017年9月 1日(金)

原稿提出締切

2017年9月15日(金)

2017年9月25日(月)

事前参加登録締切

2017年10月31日(火)

お問い合わせ先

第60回自動制御連合講演会

実行委員会

E-mail ([at]=@): rengo60[at]sice.or.jp

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