第34回パターン計測部会研究会 発表論文
- 高速光切断法による3次元形状計測
藤原 浩次、今井 重晃、藤井 英郎 (ミノルタ(株)電子情報技術部)
光切断法を用いた高速3次元計測装置を開発した。この装置により得られる3
次元データを、CAD/CGのデータとして加工するために、多視点データの合成、
形状適応データ削減、キャラクタラインの作成などの機能をもつ3次元計測デ
ータ処理システムを実現した。今回はこのデータ処理システムについて報告す
る。
- 高温ガス漏れ現場異常検知システム
大矢 彰、足立 俊雄、河野 隆司 (横河電機 センサ研究所)
LNG火力発電所のガスタービン燃焼器からの高温ガス漏れを検出する現場異常
検知システムを開発した。本システムは、温度画像を取得する赤外カメラ、
画像処理ボードPCより構成する。検査画像を正常な基準画像と比較して、高温
ガス漏れの有無と漏洩個所を検出する。
- ニュース映像中の顔指示に基づく人名情報検索
後藤 啓悟、小松 良江、有木 康雄(龍谷大学理工学部)
ニュース映像に映っている有名人の顔を指し示すだけで、その顔を切り出して
自動的に認識し、名前を推定して人名辞典を調べ、その人の詳細な情報を表示
し、音声合成するシステムを構築している。顔認識の技術がポイントであるが、
その方法としてこれまで研究してきた部分空間法を使っている。
- マルコフテクスチャー特徴を用いた乳管腫瘍細胞の分類
新畠 弘之、佐藤 敦(日本電気(株)情報メディア研究所)
福嶋 敬宣、向井 清(国立がんセンター研究所支所臨床腫瘍病理部)
病理診断は、医師の知識と経験が関与し、診断結果においては施設間、病理医
間でかなりの不一致をみることもまれでない。病理診断の標準化、高精度化を
目指して我々は病理診断の自動化を試みている。本論文では、細胞画像からマ
ルコフテクスチャー特徴と核濃度、核面積、核異型度を特徴量として抽出し、
線形分類、ニューラルネットにより、浸潤性乳管癌における癌細胞と正常細胞
の分類実験を行った。学習に用いた病例から得られた未学習データに対し、棄
却処理なしで、ほぼ90%の分類率が得られ、細胞の良悪性分類に対する本手
法の有効性を確認した。
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