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第48期会長
原 辰次 |
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社団法人 計測自動制御学会(略称:SICE,英文名称 "The Society of Instrument
and Control Engineers")は,「計測」と「制御」を中心とし「システム情報」や「システムインテグレーション」といったシステム的捉え方やシステム化技術に関する基礎理論・設計理論と応用を追及する分野横断的学会です.今,わが国では技術立国,知財立国が政策として推し進められ,技術開発の重要性が広く認識されています.地球温暖化やエネルギー問題などのこれまでの単独の技術では解決不可能な社会的な問題に対し,SICEがカバーする諸分野の技術,理論,システム的捉え方ならびにその産業応用は社会に大いに貢献できるものと思います.
SICEはすでに50年近い歴史を持ち,石油・石油化学,鉄鋼,化学などのプラント計装の分野や,電機,機械,自動車,ロボットなどのファクトリー自動化の分野はもとより,交通,通信,環境,建築,土木,医療,金融などの社会基盤分野,生活分野,そしてサービス分野まで,広い範囲で発生する課題を横断的に解決する研究者,技術者の交流の場を提供しています.世界をリードする日本の先端学術の発展を支え,日本の製造技術の高度化の一翼を担ってきたと言っても過言ではありませんし,これからの世界の先端科学技術をまさにリードする立場にある学会と言えます.
(1) 場の提供:研究や技術における深遠かつ創造的な議論を行う場として,SICEでは,「計測」,「制御」,「システム・情報」,「システムインテグレーション」および「産業応用」の5部門を設けて,そのもとに多くの部会,研究会を配置して活発な活動を進めています.2008年度にはこれらの5部門が合わせて200回以上におよぶ講演会,セミナー,シンポジウムなどを開催しました.特に講習会やセミナーでは,賛助会員枠を設け,賛助会員の社員の皆様には非常に低額で参加できるシステムを設けております.また,全国に設けられた8支部では地域に密着した活動を進め,主なものだけでも都合150回以上の行事を開催しました.さらに,国際化されたアニュアル・カンファレンスが毎年開催され,グローバルな成果発表と議論の場が提供されています.今年からは,産業界からの論文発表を促すため,Industry Paperというカテゴリーを設け,企業での実システムへの応用を発表しやすくする工夫も始めました.
(2) 知の蓄積:会誌「計測と制御」には,専門分野はもちろん関連分野の最新のトピックスに関する多彩な解説記事が掲載され,会員に有益な情報を提供しています.また,学会活動のアウトプットとしての知の蓄積を担う「計測自動制御学会論文集」のレベルは,非常に高いものと評価されています.さらに,昨年1月に英文論文集SICE JCMSIを創刊するなど,SICEの真の国際化を着実なものとする動きを始めております.また,企業での実応用を論文の形で掲載することを促進するため,産業応用論文の投稿手引きや査読基準の見直しを始める予定にしております.
(3) 人材の育成:技術者の継続教育を目的とした各種講習会の開催とCPDポイント制度の拡充,「計測制御エンジニア」資格認定の実施およびJABEEへの協力など,広い視野を備えた技術者の教育・育成を推進しています.変革の激しいこれからの科学技術の発展に貢献する多くの人材を,産業界とSICEが協力して育て上げることを望んでおります.
SICEがカバーする諸分野は,いかなる分野の先端科学技術の発展に欠かすことのできない重要な科学技術分野であり,したがって今後その需要や期待は大きく増大していくという認識を持っております.たとえば,安全で安心な世界,環境に優しい世界を創り出すにも,そして日本が将来にわたって“ものつくり”分野で活力を持ち続けるためにも,SICE会員の活躍の場はますます拡大しています.日本がフロントランナーとなって世界のイノベーションをリードするために,学術界と産業界の研究者・技術者がこのSICEの場でしっかりと連携していくことが期待されていますし,そこにSICEの大きな役割があります.日本の製造業の国際競争力強化を目指して昨年度検討を開始した国際標準化への取り組みもその1つで,賛助会員の皆様と一緒に育てていかなければと考えております.
賛助会員はSICEの活動を積極的に支えていただく企業・団体の会員であり,日頃よりSICE活動の展開に大きな貢献をいただいております.2008年末現在で202社・団体が参画されています.SICEは,2年後の2011年に創立50周年の節目を迎えます.上で述べましたようなSICEの置かれた状況ならびに役割を「SICE Anytime Everywhere: いつでもどこでもSICE」という言葉で表わしました.
厳しい経済状況下にあることは承知しておりますが,このような時代だからこそ,つぎの50年の科学技術をリードしていくSICEに,貴社・貴団体の積極的なご参画をお待ち申し上げます.
賛助会員のご入会方法は,SICEホームページ(http://www.sice.or.jp/nyukai/form/sanjoform.html)をご覧ください.または,SICE事務局会員係(電話:03-3814-4121)までお問合せください.
賛助会員の特典
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学会誌(月刊)の配布 (1口につき3部)
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論文集の配布(1口につき1部)
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講演会・講習会・研究会・見学会等の行事案内
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SICE主催行事の参加費の割引
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SICEホームページから企業ホームページへのリンク
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SICEホームページでの新製品広告
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学術講演会での展示
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新製品開発賞等の受賞
年会費(入会金は不要です)
- 1口 80,000円
- 1口:2級, 2〜4口:1級, 5口以上:特級
入会方法は,郵送による申し込みがあります.
入会に関するお問い合わせは事務局会員係(E-mail:member@sice.or.jp,tel:03-3814-4121)までお気軽にお問い合わせ下さい.
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