福祉工学部会見聞録
2005年2月7日(月) 17−18:30、第1回福祉工学部会運営委員会にて
場所 通所介護事業所 かいかや
URL http://hustle-club.com/special2/special_f.html
昨年、2004年10月1日にナムコが、横浜のみなとみらいの大型商業施設の中に大正ロマンあふれ、リハビリテイメントマシンを備えた通所介護施設を作ったときき、見学させていただきました。
入り口は、のれんのかかったどこかの老舗のお店、でも入ったとたん、靴を脱いで、旅館?和洋折衷のホテル? でその実態はおしゃれな通所施設でした。外からは、通所施設とはまったくわかりません。
中を拝見すると、スチールのテーブルや椅子は1つも見当たらず、昔にぎやかなりし、ハレの社交場にタイムスリップした感じも受けました。木工製品が多くなんとなく懐かしい感じがする調度家具、昔を忍ばせる品物や日活映画のポスターなどが飾ってあります。食事は2種類のメニューから自由に選べ、数々のカラフルな料理のお皿(落とすと割れる陶磁器)で提供されます。でも、確かにここは通所施設で、朝、健康チェックしてから、入浴、食事、レクリエーション、ティータイムなどがあります。お菓子作りやフォトフレーム作りなどもされるそうです。
空間をうまく仕切っていて、1人で新聞を読むことも、また複数でおしゃべりやゲームに興じることも自然にできる雰囲気がありました。大正ロマンを感じさせる室内ですが、スタッフの介護の目が自然に届きやすいように和室の障子戸の中央部分はガラスが入っていて、障子戸を閉めても中が多少外から見れる工夫もあります。
要介護度、2、3(入浴・排泄・食事が一部介助、全介助。移動はできる)の人がケアプランにしたがって利用しており、一般の通所介護施設より男性の利用の割合が多く、人によってはモーニングを着てこられる男性もいらっしゃると聞きました。
スピリチュアル・ヘルスをコンセプトに第二の人生を豊かに“開花”させるという意味で“かいかや”と命名したそうです。
「かいかや」入り口、横浜ワールドポーターズ6階。 写真正面が和室、手前が食堂、ティールームの一部
ラウンジ、写真右側の窓から横浜ランドマークタワーと富士山が見える。写真正面にはなつかしい当時の
映画ポスター。レコードプレーヤーに通所される方が持っていらしたレコードをかけることも。
(写真提供 namco)
見学箇所
・食堂、ティールーム
石原裕次郎さんなど当時を忍ばせる関連のものや懐かしいものが棚に飾ってある。
・ラウンジ
レコードプレイヤーを備え、重厚ないす、落ち着いた赤いカーテンのかかっていて、横浜に関係のある日活の映画ポスターが飾ってある。ランドマークタワーや富士山が見える眺望の良い大きな窓がある。
・和室
お茶も点てることができる。投扇興(とうせんきょう)が用意されていました。もちろん安っぽいおもちゃではありません。座卓に座椅子、肘付、会話がはずみそうでした。
・リハビリテイメントマシン
ワニワニパニック ハンマーが持ちやすく工夫されている。車いすでも使える
・リハビリテイメントマシン
太鼓の達人 年配の方がなじみある歌が入っている。太鼓が移動しやすい太鼓台に載っている。
・わかがえる湧水
反応時間を見る。ついでにおみくじも出てくる。恋の占いにも話がはずむ。
・お風呂
昔懐かしい銭湯の富士山の絵がそこに!
・脱衣場
着替えをいれるカゴ、身長、体重計がある。確かに昔銭湯にあった!
・おトイレ
ドアが折れて大きく開口する
参考URL
ナムコ福祉事業 http://www.namco.co.jp/welfare/
かいかやスタッフ http://www.namco.co.jp/rc/newgraduate/work/people_21.html
感想
このような施設ならば、遊びに出かけたいと思いました。
(文責 小野栄一)