SICE九州フォーラム2022
【プログラム】総合司会 八野 知博(鹿児島大学)
杉浦 恒 氏(ヤンマーホールディングス(株)) 船員不足への対応や安全性向上を目的として近年大型船を中心に世界的に自動航行の研究開発や実証実験が盛んに行われている. 一方で小型船の自動航行については,大型船に比べ航行の際の周辺環境が複雑なことや,気象や潮流,波などによる影響が大きいこと, コストの制約等課題が多く,まだ実証例は多くない.本講演では,こうした課題に対しこれまで我々が開発してきた小型船の自動航行 について紹介する.まず海底資源調査を行う調査艇と母船間の通信ハブを担うロボティックボートについてシステムを中心に,次に 沿岸の自動航行に必要な技術について,さらに波の振動を抑制するサスペンションボートについて説明する.最後に今後さらに 自動航行を進めるための課題や将来の展望について述べる. 岡田 聡 氏(日立GEニュークリア・エナジー(株)) 東京電力福島第一原子力発電所(1F)の廃炉に向けた作業の過程では,さまざまなロボットや遠隔技術が活用されている. 人に代わってロボットが原子炉建屋内の調査などを実施することで被ばくなどの作業リスクの低減に寄与してきた. 今後,建屋内高線量エリアでの除染作業や原子炉格納容器/圧力容器内などの燃料デブリ取出しに向けた各作業で ロボットや遠隔技術の更なる活用が必要である.日立GEニュークリア・エナジー(株)では,東京電力(株)や 国際廃炉研究開発機構(IRID)等の機関と協力してロボットや遠隔技術の開発を進めてきた. 本講演では,当社がこれまで開発してきた廃炉ロボット等を紹介するとともに今後の開発課題を解説する. 三浦 龍 氏(国立研究開発法人情報通信研究機構) 物流・空撮・点検・農業・災害対応などの分野において,山間部や離島,さらには都市上空を目視外でたくさんの ドローンが飛び交う時代がすぐそこまで来ている.その安全を確保するためにはドローン自体の信頼性の向上や 運航管理システムの整備と並び,無線通信技術が重要な役割を果たす.本講演では,NICTで取り組んできた災害時や 携帯電話圏外でも利用可能な見通し外通信技術やドローン間・ドローン-有人機間で直接通信を行う機体間通信技術 について述べ,169MHz帯によるマルチホップ通信実験並びに920MHz帯機体間通信の自動追従飛行及び自動接近回避への 応用実験について最近の成果を紹介する. SICE九州支部ホームページへ戻る |