第三回講演会 〜物理と情報をつなぐゲーム理論の展開〜
■ 日時
2013年3月30日(土曜日) 13:00〜18:00
■ 場所
京都大学 吉田キャンパス
総合研究8号館第3講義室
アクセスはこちらをご覧ください(59番の建物です).
■ プログラム
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13:00
主査あいさつ
研究会主査 高井 重昌(大阪大学)
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13:05〜13:10
第三回講演会の趣旨:物理と情報をつなぐゲーム理論の展開について
金澤 尚史(大阪大学)
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13:10〜14:10
進化ゲーム理論の情報ネットワークへの応用
笹部 昌弘(大阪大学)
概要:多くの情報ネットワークでは共通の資源を多数の端末が共有しており, ある端末の取る行動が他の端末やシステム全体に影響を与える. このような相互依存関係にある個体群のダイナミクスを理論的に扱うことができる枠組みの一つに進化ゲーム理論がある. 従来の静学的なゲーム理論を動学化した進化ゲーム理論を情報ネットワークの分野に応用することで, 自律分散型・自己組織型制御の実現が期待される. 本講演では講演者らのこれまでの研究成果を中心に, 進化ゲーム理論の情報ネットワークへの応用事例について紹介する. -
14:25〜15:05
最大出力許容集合のリアルタイム計算
小木曽 公尚(奈良先端科学技術大学院大学)
概要:最大出力許容集合は,制御系に内在する拘束条件を満たすための必要十分条件を記述するのに有用で, 拘束系の設計問題において重要な役割を果たす.従来,この集合の数値計算に用いられるアルゴリズムは, オフライン型であり,特に,参照入力が未知な系では,そのまま用いることは難しい.本講演では, 最大出力許容集合のリアルタイム計算を目指し,複数楕円体によるゲーム理論的内接近似アルゴリズムを 用いた手法を紹介する. -
15:20〜16:20
ゲーム理論的協調制御 −ロボティックネットワークからエネルギーマネージメントへ−
畑中 健志(東京工業大学)
概要:協調制御とは複数の主体が局所的な計測・通信情報をもとに行動決定することで集団目的の達成を目指す制御を指す. ゲーム理論的協調制御は多くの異なる協調制御問題を統一的に記述する枠組みを提供するだけでなく, その他の方法論では必ずしも解決できない問題に解を与えるという点で魅力的である.
本講演では,まず,ロボティックネットワークの協調制御問題を例に,我々が開発した学習アルゴリズム Payoff-based Inhomogeneous Partially Irrational Play の概要を示し, ゲーム理論的アプローチの有用性を指摘する. 次に,諸般の事情により本年より取り組みを開始したエネルギーマネージメントに関する研究の成果を紹介し, 本課題におけるゲーム理論的協調制御の貢献可能性を議論する. -
16:35〜17:15
ゲーム論的アプローチによるサプライチェーン最適化
西 竜志(大阪大学)
概要:サプライチェーン最適化では,複数の意思決定者の利害関係を考慮した計画 の作成が求められている. 本講演では,いくつかの実問題を紹介し,サプライチェーン計画におけるゲーム論的アプローチの必要性について述べる. また,複数企業間生産計画の最適化や契約決定を内包した不確実需要下でのサプライチェーン計画の最適化アルゴリズムについて紹介する. -
17:15〜18:00
総合討論
■ 参加方法
直接会場にお越しください.参加費は無料です.
■ お問合せ先
東 俊一 (研究会幹事)
京都大学 大学院 情報学研究科 システム科学専攻
611-0011 京都府宇治市五ヶ庄
(e-mail) sazuma★i.kyoto-u.ac.jp(全角を半角に変えて★をアットマークに変更して下さい)