主催:計測自動制御学会 システム・情報部門
企画:離散事象システム部会
離散事象システム部会では, 「代数・代数幾何からのアプローチに学ぶ - max-plus代数とトロピカル幾何 -」 と題する下記のような離散事象システムセミナーを企画いたしました.
8月31日(金) | 13:00 - 14:00 |
講師: 五島洋行氏 (法政大学) | |
講演タイトル: max-plus代数へのいざない | |
講演概要:別名スケジュール代数とも呼ばれるmax-plus代数は,開発プロジェクトなどの工程計画立案や進捗管理などの計算に便利なツールとして注目されています.本講演では,max-plus代数は「名前だけは知っている」という方に照準を合わせ,前半は基礎的内容から始め,後半では最近のトピックをいくつか取り上げます.厳密・詳細な議論や説明は極力排し,max-plus代数そのものに興味を持って頂くことを目指しています. | |
8月31日(金) | 14:15 - 15:15 |
講師: 小林正典氏 (首都大学東京) | |
講演タイトル:max-plus代数からトロピカル幾何へ | |
講演概要:max-plus代数に対応する代数幾何をトロピカル幾何と呼びます.その端緒は1970年代の凸体の代数幾何学に見られますが,21世紀になりMikhalkin,Sturmfelsらによる系統的な研究で数多くの応用が見出され,一気に注目を集めています.本講演では,代数幾何の考え方・トロピカル幾何の基本等を非専門家向けに解説し,代数を視覚化することで応用が広がる可能性について述べたいと思います. | |
8月31日(金) | 15:30 - 16:30 |
講師: 小田切 真輔氏 (首都大学東京) | |
講演タイトル:トロピカル幾何とクリティカルパス | |
講演概要:プロジェクト管理手法の一つであるPERT/CPMにおいて,プロジェクト全体の所要時間を決定する経路であるクリティカルパスは日程計画を見積もるのに大事な役割を果たします.一方,プロジェクト全体の所要時間はmax-plus代数で表されるため,クリティカルパスとトロピカル幾何は密接な関係にあります.本講演ではトロピカル幾何を用いて経路間の関係を分析し,作業の所要時間の変化によるクリティカルパスの変遷についてお話ししたいと思います. |