社団法人 日本設計工学会東海支部
特別講演と設計フォーラム
燃費向上の最新技術
日 時:平成19年11月 30
日(金)13:00 〜 16:50
会 場:名城大学 11号館504特別教室
電話:052-832-1151 〒468-0073 名古屋市天白区塩釜口1-501(地下鉄鶴舞線「塩釜口」下車徒歩5分)
趣 旨: 現在科学技術に課せられた最重要課題は地球温暖化対策であり,このため京都議定書で定められたCO2排出削減目標を達成すべく様々な努力が続けられている.この状況下でエネルギー消費削減は,運輸部門が責任をもって果たすべき緊急課題であり,また交通機関関連の企業にとっては経費の削減につながる必須技術である.このフォーラムでは,エネルギー需給に関する現状と見通しについて講演し,また開発段階あるいは実用化されている燃費向上の技術の最新の状況を紹介する.
協 賛:計測自動制御学会中部支部,自動車技術会中部支部,精密工学会東海支部,中部設計管理研究会,日本機械学会東海支部,日本技術士会中部支部,日本図学会中部支部,日本塑性加工学会東海支部,日本材料学会東海支部
プログラム
******特別講演 13:00〜14:00******
「ポスト京都に向けた長期エネルギー需給見通しと国家戦略」
東京工業大学 統合研究院 教授 柏木 孝夫 氏
明らかになった我国の長期エネルギー需給見通しについて,省エネルギー,新エネルギー,原子力の視点から概説すると共に,運輸部門を中心に国家戦略についても言及する.
******設計フォーラム 14:10〜16:50******
(1) 14:10〜15:00
「自動車における燃費向上技術」
トヨタ自動車(株)第1車両性能開発部 燃費企画開発室 グループ長 茂木 英雄 氏
近年,地球温暖化防止,石油エネルギー削減を背景として,各国で燃費規制の設定・強化が実施されている.最近では,自動車販売台数が急速に拡大している中国においても燃費規制が2005年から実施されている.日本の2010年燃費基準値は1995年比で平均22.8%の燃費改善,欧州の自主協定である各自動車工業会平均CO2:140g/kmは1995年比で25%の削減という厳しいレベルにある.今回は,コンベンショナルなガソリンエンジン車における燃費向上技術の現状と課題、ハイブリッドシステム,ならびに車両の効率向上とともに多様化するエネルギーとの組み合わせで評価する「Well
to Wheel」の総合効率について紹介する.
(2) 15:00〜15:50
「航空機における燃費向上技術」
三菱重工業(株)名古屋航空宇宙システム製作所 研究部長
葛原正 氏
航空機においては,これまで高速化,大量輸送化等とともに燃費向上を目指して技術開発が進められてきた.近年特に燃料費の高騰と地球温暖化防止対策の一環としてニーズが高まっている航空機の燃費向上技術について,これまでの開発の歴史と現在の活動を紹介する.航空機開発は基盤的技術分野としての空力,構造から,最近注目を集めている複合材等の材料,装備品を含めたシステム技術等の幅広い分野の技術の集約であり,これらについての最近の動向を概説する.
(3) 16:00〜16:50
「地球温暖化防止に貢献する東海道新幹線」
東海旅客鉄道梶@総合技術本部技術開発部 グループリーダー 萩原 善泰 氏
鉄道は他の輸送機関に比べてエネルギー効率が高く,地球環境への負荷が少ないという優れた特性がある.東海道新幹線では,省エネルギー車両である,300系、700系の導入により一層の省エネルギー化を推進しており,東京〜大阪間の輸送では航空機に比べてエネルギー消費量は約1/6、CO2排出量は約1/10となっている.今年7月にデビューした最新のN700系を事例として,車両の軽量化や空力特性の向上,回生ブレーキの有効利用など,新幹線電車における省エネルギー技術を解説し,東海道新幹線の地球温暖化防止への貢献について紹介する.
定 員:150名
参加費:会員・協賛学会会員 5,000円,会員外10,000円,学生 無料 (資料代を含みます)
申込方法:氏名,勤務先,所属学協会名,参加券送付先(含FAX番号)をご記入の上,下記へE-mailまたはFaxで 11月26日(月)までにお申込み下さい.参加費の振込先等は,申込み受付後に連絡します. 問合せと申込先:名古屋大学大学院工学研究科機械理工学専攻 石田幸男(設計フォーラム担当幹事) TEL&FAX (052)789-2790 e-mail:ishida@nuem.nagoya-u.ac.jp |