日本リモートセンシング学会第42回(平成19年度春季)学術講演会 SICE-RSSJ共同セッション「数値モデルとリモートセンシング」のご案内 |
2007.4.9 更新
|
SICE-RSSJ共同セッション:「数値モデルとリモートセンシング」の趣旨 五十嵐 保,宮崎忠國,久世宏明,永井智広 |
数値モデルとリモートセンシングとの統合は古くて新しいテーマである。
昨今、全球地球観測システム(GEOSS: Global Earth Observation System of Systems)への動きも10年実施計画の展開がなされ、国内外の統合への動きが見られる。
しかし異なる発展の歴史を持つ両分野の融合には、今後の具体策の進展が期待される。 これは全球の気候変動や地球環境問題と身近な地域に影響が現れる異常気象、気象災害などの関係を理解するためには、国際的にも観測データと数値モデルの統合の重要性が指摘されているところであるが、まず国内で共通の問題意識を持ち、観測要求の共有、実施計画への段階的なステップアップが必要と思われる。 近年、数値気象予報(Numerical Weather Forecast)モデル、気候モデル(General Circulation Model)の科学および研究開発が進み、またコンピュータ技術の高度化に伴い、高分解能の高速計算が可能になった。 一方、リモートセンシング技術の研究が進み、高分解能の基本的な地球物理量の定量が可能となった。 数値モデルは、初期値を与えて時間とともに進行するプロセスを経て将来の状態を予測するものである。 一方リモートセンシングは、ある時間・空間に実在する状態を記録したデータであり、過去から現在までの変動をデータセットとして与えることにより、数値モデルの初期値、境界条件を現実に即して与え、またシミュレーション結果の検証用のデータとして用いられる。 現実に起こる事象は時間・空間スケールの大きく異なる「原因」と「結果」をつなぐプロセスを持つが、これを理解し如何に再現するかが重要な課題である。そのモデル化には観測が基礎となり一般化が必要であるが、ケーススタディを超えてどこまで理論化できているだろうか。 本セッションの企画の趣旨は、現状を理解し課題解決への今後の方向性を探索するため、研究および現業の場から具体例の紹介をいただき、意見交換の機会を設けることにある。 |
|
|